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経営力向上計画とは?認定のメリットと申請書の記載項目・書き方を解説

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この記事は、経営力向上計画の制度概要を知りたい方、認定によって得られる税制・金融面でのメリットを確認したい方、および申請書の具体的な書き方や記載項目を把握したい経営者の方に向けた解説記事です。

 中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」を作成し、主務大臣の認定を受けることで、設備投資時の税制優遇や資金調達時の金融支援、事業承継時の法的支援など、さまざまな公的支援措置を活用することが可能になります。

 

1. 経営力向上計画の記載内容と書き方

 経営力向上計画の認定を受けるためには、中小企業等経営強化法の規定に基づき、主務大臣へ申請を行います。申請書に記載すべき事項は、同法施行規則第13条等によって定められています。以下に各項目の内容を解説します。

1. 名称等

会社名、資本金、法人番号、従業員数、主たる業種などの基本情報を記載します。

 

2. 事業分野と事業分野別指針

事業分野は、日本産業分類の中分類・細分類について記載します。事業分野別指針は、公表されている「事業分野別指針」または「基本方針」のうち、自社の事業が該当するものを選択し、記載します。

 

3. 実施時期

計画の実施期間を記載します。原則として3年間、4年間、または5年間のいずれかを選択します。

 

4. 現状認識

自社の現状について、4つの観点から記載します。

 

自社の事業概要

現在営んでいる事業の内容、主力商品やサービス、主なターゲット層を記載します。

 

自社の商品・サービスが対象とする顧客・市場の動向、競合の動向

市場全体のトレンドや顧客ニーズの変化、競合他社の状況を分析して記載します。

 

自社の経営状況

直近の売上高や利益の推移、強み(自社の技術力や販路)と弱み(生産体制など)を記載します。

経済産業省が公表する「ローカルベンチマークツール」を活用して、この欄の記載をすることとされています。

https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/

 

経営課題

上記の分析を踏まえ、経営力を向上させるために解決すべき課題を明確にします。

 

5. 経営力向上の目標及び経営力向上による経営の向上の程度を示す指標

労働生産性など、財務上の指標を用いて目標数値を設定します。指針に基づいて、計画期間終了時における指標の伸び率(例:労働生産性を年平均2%以上向上させる等)を記載します。

 

6. 経営力向上の内容

目標を達成するための具体的な取り組み内容を記載します。

 

(3)具体的な実施事項

サービスの品質向上に関する事項、人材育成や評価制度等の人材に関する事項、設備投資やIT導入による経営資源の組み合わせ等について、具体的な行動計画を記載します。

 

7. 資金調達方法

計画を実行するために必要な資金の総額と、その調達方法(自己資金、金融機関からの借入等)を記載します。

 

8. 経営力向上設備等の種類

税制措置等の対象となる設備投資を行う場合、設備の種類、名称、取得予定年月、取得予定価格等を記載します。

 

9〜12. その他任意項目

以下の項目は、該当する場合または特定の支援措置を受ける場合に記載します。

 

9. 特定許認可等に基づく被承継等特定事業者等の地位

10. 事業承継等事前調査に関する事項

11. 事業または資産の譲受により取得する不動産の内容

12. 売上高が100億円を超えるまでの目標期間(中堅企業向け)

 

2. 経営力向上計画認定のメリット

経営力向上計画の認定を受けた事業者は、要件を満たすことで各種支援措置を利用できます。

 

税制措置

一定の要件を満たす設備投資等を行った場合、法人税の優遇措置を受けられます。

 

中小企業経営強化税制(租税特別措置法第42条の12の4、第10条の5の3等)

認定された計画に基づき、一定の設備(機械装置、ソフトウェア等)を新規取得等して指定事業の用に供した場合、「即時償却」または「取得価額の10%(資本金3,000万円超1億円以下の法人は7%)の税額控除」のいずれかを選択適用できます。

 

事業承継等に係る登録免許税・不動産取得税の特例(租税特別措置法第80条、地方税法第73条の2等)

事業承継等に伴う不動産の権利移転等について、登録免許税や不動産取得税の軽減措置が設けられています。

 

金融支援

資金調達円滑化のための支援措置を利用できます。

 

日本政策金融公庫法の特例

日本政策金融公庫による低利融資制度(中小企業等経営強化資金)を利用できます。設備資金および運転資金の調達に活用可能です。

 

中小企業信用保険法の特例

計画の実行に必要な資金を借り入れる際、民間金融機関からの融資に対して、信用保証協会の普通保険等とは別枠で追加保証を受けられます。

 

法的支援

事業再編や事業承継を円滑に進めるための特例措置です。

 

許認可承継の特例

事業譲渡などを行う際、通常は取り直しとなる旅館業や建設業等の特定の許認可について、事前の承認を受けることで承継が可能となります。

 

3. まとめとご相談窓口

経営力向上計画の概要は以下の通りです。

現状の経営課題を分析し、生産性向上等の目標に向けた計画を作成する制度です。

中小企業等経営強化法に基づき、主務大臣の認定を受けます。計画が認定されると、設備の即時償却・税額控除などの税制措置が利用できます。信用保証の別枠追加や低利融資といった金融支援、事業承継時の法的支援も用意されています。

 

経営力向上計画の作成や、各種支援措置の要件判定には、専門的な知識が求められます。

自社の状況に合った経営支援や税制優遇の活用をご検討されている方は、当事務所へご相談ください。経営の現状分析から計画書の作成支援、認定後の税務申告までサポートいたします。また、事業承継や労務管理に関する課題についても、提携する弁護士・社会保険労務士をご紹介することが可能です。

 

所長 西原 孝高

所長 西原 孝高(公認会計士・税理士)

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